サラダとローン

nekomakura2006-04-24

新緑を眺めながらパスタ。ちゃんとミートソースの野菜サラダセットですよ。健康には気をつかう日々。
で、気になったニュースをひとつメモ。


いくつかのブログでも取り上げられている
ガン・心筋梗塞・脳卒中になったら支払い免除の住宅ローン
なんだけど、このあいだ銀行脇を歩いてて広告が目に入った瞬間に思ったこと。


「なに、この壮大なギャンブル」


いや、いろいろ他のブログなんかもよんだりして、三大疾病での死亡率ほどには期待値が高くないことは分かった。まあ、そんな簡単に病に同情的な金融商品なんてないというわけです。
相当重篤かつ労働に赴けないほどになって、それが一定期間続いた場合(半年間など)、ローン残高相当額の保険金が支払われる(実質ローンの免除)らしい。
三菱東京UFJでは七大疾病となってますが、このような「疾病保障つき保険」というのはもともと地銀なんかが先行していた分野とのこと。


でも指摘してる人を知らないんだけど、これはガンとか心臓病家系の人間にはモラルハザードの要因がないかしらん?いや、筆者がもろに該当してるんですが、「どうせガンで死ぬ」ことが遺伝上ほぼ間違いないような家系に生まれてみると、でっかいローン抱えて快楽主義的な生活して体ぼろぼろにしながら子孫に財産を残してやろうという発想がリアルなものに感じられる。
もう野菜サラダなんていいや、と。昼からパスタにビールつけてやる、と。いうなれば「合理的なやけっぱち」を一定の人々に引き起こす誘因にならないかな?


いや、単純にガンを志向する人・ガンになる人が増えて、ローンの利子率が跳ね上がって逆ザヤ〜、とかなら銀行ザマミロで済むわけですが。不摂生が合理化されることによって三大疾病以外の病まで増加し、それが医療費・保険料に跳ね返ってくるなんてこともありうるんじゃありません?


まあ、だいたいにおいて杞憂だと思うんだけど、みんなそんなに長生きしたい人ばかりじゃないし。個人のモラルハザードが社会全体の社会保障関連費に影響しないとはいいきれないんじゃないのかなー、と。
無論このローンが流行れば、三大疾病の劇的な治療方法に投資するインセンティブがローンの提供側にわできるわけです。患者減らせば減らすだけ上乗せ金利分の利ざやを手にできるわけですから。10年20年先を考えるならそういう治療法がでてこないとも限らないので、ひとまず静観?それでいいんだろうか?