帰省&政策コンペ参加

nekomakura2007-09-07

先月末より帰省し、その足で9月3、4日に日本公共政策学会が主催した公共政策フォーラムに出席。プログラムの一つにあった学生政策コンペに出てきました。大言壮語部門があれば有力馬だったのですが、そんな賞はないねーと言われてしまいました。
公式な場で政策提言なぞするのは今回が初めて。プレゼン自体は消化不良で反省点山盛りになってしまったけれど、だんだんと自分の為すべき事柄が見えてきたように思います。仲良くなった他大学の学生が会長賞を取り刺激にもなりました。ちゃっかり政策空間への投稿を御願いしてきましたが。



さて、その3日にNHKスペシャルが「人事も経理も中国へ」というタイトルでホワイトカラー労働の国外委託を取り上げたらしい。人事や経理部門の労働集約的な業務を、日本語能力に長け、なおかつ人的コストの安い大連の企業にアウトソーシングするケースが増えているとのこと。
既に各種のブログが指摘しているように、番組内で取り上げられた大手通販会社は「国内消費の空洞化」という形で、自分で自分の頸を絞めかねない戦略をとっています。人的なコストダウンは短期的に収益をもたらしても、社会総体の長期的観点からは雇用・消費・納税額等の減少で取り返しのつかない事態を招く虞があります。10年以上前、まだ小学生だった頃に製造業における空洞化が盛んに喧伝されたことが思い出されます。


そして全く同じその日に、公共経営でそれをやったらどうなるかをテーマに大口たたいてきた者としては、見逃したことが残念でならない。
フィリピンから日本語のできる看護婦を受け入れるぐらいなら、こちらから出向いたほうがコストダウン&歳出削減につながるじゃないか、とあまり深く考えず検討を始めてしまったのだけれど、詳細な事業コストの見積もりや、領土外での公権力行使をどう処理するかといった課題に加え、雇用減少による「歳入減少額>歳出削減額」になったらどうするかという費用対効果分析も必要ですね。
一旦ペンディングして、何年か後に専門知識のある人たちと共同研究でもできればと思っていましたが、市場で否応なく「フラット化」が進展してゆく現状をみると、早晩死蔵化しかねないテーマかも。どうしたものか。


誰か当番組の動画ファイルをお持ちならお教え下さい。
写真は大学西門のへたばり猫。みんなに写真を撮られていました。当方も夏の疲れが抜けません。