斜め上Amazon?

nekomakura2006-10-07

今日の東京は抜けるような秋空。吸い込まれそうでしたね。
で、毎度のことアマゾンから届く広告メール。


・・・・・・・しかし何か違和感・・・・・・・・・

公会計国家の意思決定とガバナンス桜内文城(著)ISBN:4757121415

自信がないんですか桜内先生!?『公会計革命 (講談社現代新書)』は熱い一冊だったのに(あんまり、よくわかんなかったけど)*1
やっぱり無理がありましたか・・・

共和主義の法理論公私分離から審議的デモクラシーへ』大森秀臣(著)ISBN:432610161X

たぶん、これでいいんじゃないかなぁ、という腰の引け具合。
それなのに4000円。自信があるのか無いのか。

社会をモデルで見る数理社会学への招待』土場学(著)ISBN:4326601655

み、見る!?あ、はい。見ます!見たいです!据え膳食わぬはなんとやらです!!
だけど、いかんせん数式が読めなくで苦労しております・・・誰かレクチャーを。


aru-henshushaさんによると秀逸な疑問系タイトルには相当なアピール力があるそうです。
さすがはAmazon、流行に後れは取らないということか。
ふざけんなこらヽ(´ー`)ノ

*1:
追記20070126:せっかく先生からコメントを戴いたので、昨年、親知らずを四本抜いた身としても、桜内文城公会計革命 (講談社現代新書)』(講談社現代新書)について一言を。
率直に面白い一冊。公会計については官公庁の会計のことですよね、というぐらいの「ド素人=一般市民」な管理人には難しいところもあるけれど、透明かつ明確な公会計制度を設計して、なおかつフリーウェアorシェアウェアの形で誰でも使える(国家予算をチェックできる)ものにしてしまおう、という大変チャレンジングな取組みが行われていることは理解できた。本書刊行以降に実際の運用がどれほど進んでいるのかは分からないけれど、きわめて公益性の高い試みであるとの印象をうける。
ただ、それはいいんだけれど「よく分からなかった」ところが二つほど。
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①支出項目=国家(地方自治体)の公共政策なのだから、少なくとも財政の専門家でもない限り個人では到底全体像を視野にいれた検討はできないんじゃないか?つまり、財政の意思決定プロセスの「民主化」も、納税者側の専門家集団があってなんとか達成できるぐらいのものではないか?
②制度設計の理念から検討をしている点は勉強になったけれど、NPMなどの「国民=消費者」観の否定のあまり、「国民=出資者」観を強調しすぎではないか。現実は、その双方「国民=出資者かつ消費者」なんだから、両方の立場をとりいれた理念による制度設計が求められるのではないか?
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①の点は、結局「国ナビ」を使うのは専門家集団であるから、専門家の利便性がちょっと上がるぐらいで、一般市民の役には直接役に立つことはあまりないんじゃないか、という疑問へとつながります。それでも「間接的」に国民に奉仕するのは間違いないでしょうが。
②の点は、制度設計理念の問題なので個人の価値判断が反映されますので、あまり正しいor誤り、と片付けられることではないと思われます。実際の個人個人の納税額は多様であり、「出資者」的側面の強い個人と「消費者」的側面の強い個人が存在しているわけですが、確かに「出資者」なくして成り立たない国家財政においては、出資者の利益重視は必要なことかと。
ただし、みんな好きこのんで「出資者」になってるわけではない以上、やっぱり「消費者」本意の視点のほうが、汎用性というか「ウケ」はいいんじゃないかと思われます。
まあ、どちらも「国ナビ」そのものの存在意義を否定するものではありません。せっかくなので、さらに「出資者」の点を強く打ち出して、たとえば設定した国家予算と現在の職業・年収をベースに将来の個人の納税額計算をしてくれる機能を組みこんだりすれば、「社会保障に力入れると、こんなに税金とられちゃうのか・・・」という実感が一般市民レベルで肌で感じられるようになり、ひいては財政への関心を高められるかも(!)しれません。
設計次第ではおもしろいものになりそうです。「国ナビ」の行方は要チェックのみたいですね。