白川静先生の展示会

nekomakura2005-11-28

夕方ふらっと見に行ってきた。
中身は白川先生の業績が中心。で、立命館大学の紹介が金魚のフンみたいに付いている。
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感想

管理人は漢字も中国古典も分かりません。でも、展示会はこぢんまり感がいい雰囲気でてました。「音声付き漢字の成り立ち解説プログラム」はよかった。小学校の学習教材にできるよー。
でも場所はよくない。地下室はないじゃろに。地下室は。
平和ミュージアムは空いてなかったのかな。


朝方、白川先生も見に来ておられたようで、颯爽と歩いておられるお姿を拝見できたのはそのためでしたか。御歳95歳
以前雑誌の対談で、目が見えなくなってきたから研究は早朝にやっとるよー、と仰っておられました。いやーもう一冊事典ができるのかもしれない。
記憶力なんかはまだまだ抜群だそうです。


去年(一昨年?)の講演のビデオも流れていたけれど、白川漢字学はもはや文明論だ。
それだからこそ、反「ゆとり教育」論やナショナリスティックな国語論にならずに、中国や日本での簡易体の広がりを危惧し、「漢字はほんの50年前まで東アジアの共通語だった。つまり東アジアのエスペラントだった。そして、もし漢字が再びエスペラントの地位に返り咲くならば、その時東アジアは一つの共同体になるだろう。」って言葉が自然に重みを持つ。


「東洋学者」白川静についての解説は、Webで読めるものだと松岡正剛さんの千夜一夜が詳しい、かつ熱い。
「最後の碩学」か。『孔子伝』を読みたくなった。