自治体破綻 キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!!

nekomakura2006-06-18


夕張市、財政再建団体に・負債500億円(日本経済新聞)
北海道夕張市、財政再建団体へ 負債540億円(朝日新聞)

上記の朝日新聞記事によれば負債総額は、一時借入金と地方債あわせて500億円。
ただし、炭鉱閉鎖などによる人口の「急減」が破綻の原因という説明は呑気な行政書士さんをはじめ、他のサイトなんかでも言われているけれど、これはほとんどフェイクでしかない。


財政再建への動きさんによれば、日経新聞もそんな記事を載せているみたいですが)
夕張市の人口動態を見る限り、もっとも人口減少の規模が大きかったのは人口がピークだった1960年から1985年ぐらいまでの話。このあたりまでで約35000人と全盛期の三分の一になっているけど、その後は減少幅も縮小して、平成以降は毎年数百人前後の減少しかおきていない。
ずっと半世紀近く減少圧力下での財政運営を求められてきて、しかもこの20年くらいはそれも比較的楽になっている。今回の責任が誰にあるのかとなれば、当然、縮小財政化で身の丈にあわない公的サービスを供給しようとしつづけた夕張市にあるわけです。(→追記2)
ただし、ここで夕張市ザマミロ、といって済ませられないのは、夕張市に全国的な知名度があること。総務省が生易しい対応をすれば、他の自治体の破産申請を促すことになりかねない。そうすると白川一郎先生が予言している『自治体破産』のドミノ連鎖もありうるかも、と。

「再建」でいいのか

総務省が破産「拒否」、とか言い出したら爆笑モノですが、そう安易に「再建」の方向で議論を進めてしまうのもどうだろう?
首長や住民の責任を問うことは当然として、江戸時代みたく、破産したら自治体取り潰し → 他自治体に吸収合併ぐらいのことをやらない限り、破産するもしないも(破産するような財政運営をするもしないも)当事者の胸先三寸、self-help精神の有無に左右されることになる。地方債を実質、国が裏書していたり、奔放な財政運営へのペナルティなしにきてしまっていることが何よりもマズイわけで。

ルック・モルディブ!!!

とはいっても、今いきなり国が面倒見ませんよ、なんてことを言い出したら金融機関が黙っちゃいないわけです。債権部分はデフォルト宣言してしまえばいいわけだけど。一時借入金による破綻繰り延べが困難になる可能性については、すでに伊関先生がご指摘自治体にせよ私企業にせよ、「決算にはあらわれない」たぐいのモノを炙り出す仕組みは必要でしょうね。

ともかく門外漢としては、白川先生の「日本版チャプターナイン」を整備しておくことが必要、と言う意見に賛成です。
そして、規模も資産も大きくないような地方自治体がどうく経済社会運営を行っていくかという点についてはRIETIの西水美恵子さんの
神様の美しい失敗「モルディブ」
がたいへん示唆に富んでいると思う。『選択』の掲載記事でもあるし、詳しくはリンク先を読んでもらいたいんだけど

リスク管理の姿勢とは、最悪の事態とその確率を想定し、力があるうちに自分のことは自分で処理できるよう先取りすること。」

「人類が居眠りしている間、自分のことは自分でと戦略を練り、計画は静かに船出していた。大洋に生きる民には、まるで宇宙の観点から遠くを見る目があると感じ入った。」

小規模自治体の経済社会運営。その前提としての「合意」のあり方として、モルディブに学ぶことは少なくないはず。
ルック・東京?! Non、ルック・モルディブ!!!



追記1
なお、写真はモルディブ政府観光局(The Maldives Tourism Promotion Board)より拝借。こちらは日本語ページもあります。ますますモルディブに行きたくなりましたよ (・∀・)
追記2
日々是平穏というブログのsouth-_-curryさんは夕張市職員の方のようです。今年の夏のボーナスはちゃんと出たんですか、そうですか。やっぱり「地方切捨ての結果だー!!!」とか言う前に、ちゃんと確認しとくべきことがあるような気がしますね(・∀・)ニヤニヤ
追記3
上記の「日々是平穏」は閉鎖したようですね・・・・
もう少し慎重にtbすべきだったかも・・・・